とらみちゃんがやって来た！ ― 2013年04月30日
とある駅隣接の商業ビル内には、小さなペットコーナーがあり、
その日、この駅で降りたついでに、どんなもんか覗いてみました。
ペットコーナーは主にワンニャンフード。小動物系飼育用品。
アクアショップとは雲泥の差のあるお魚コーナー。
水槽を覗くと、やっぱりかわいい金魚は一匹も居らず
早々にお店を出ようとした時、子供の声が
｢お母さん、金魚いるよ～。｣
私はその子のお母さんではありませんが、誰よりも早く反応してしまいました。
その日はGW初日の土曜日。
GW企画の金魚すくいを店先でやっていたのです。
私は金魚掬いは虐待なんじゃないかと思うくらい可愛そうに思ってしまうし、
金魚掬いに集められた金魚は、劣悪な環境のもと
みんな弱っていると決めつけている感があるので
入店するときには目にも入って居ませんでした。
でも、金魚のイケスを物珍しく覗き込むその子供と並んで
ついしゃがみこんでしまった私。
イケスには客寄せに大きな琉金と丹頂が一匹ずつ。
あとは小赤の稚魚が殆どでした。なかにはキャリコ琉金の稚魚も。
まあ、よくある感じです。
それにしても、みんなとっても小さな稚魚たち。
これから始まるGW、金魚掬いがどんどん盛り上がれば
このコたちは恐怖のただ中、阿鼻叫喚な運命が待ち受けているのかと
まじ胸が張り裂けそう。
｢無事に頑張るのだよう～。｣
私が去ろうとしたとき、一匹の金魚が私を呼びました！
その子だけ何故かピカピカに可愛く光っていました。
ハネ金(選別でハネられたコ)が多い金魚掬いメンバーとは思えません。
キャリコ琉金ではなく、キャリコ出目ちゃん。
出目は何故かこのコだけでした。
あどけない瞳をキラキラさせたその稚魚は
｢私、とらみっていうの♪｣
ズキューンッ!!
私の心臓は鷲掴みにされ、身体には電気が走り、
そこからもう、動けなくなってしまったのです。
先ほどの子供が、母親に引っ張られるように去ったあとも
私はその｢とらみ｣と名乗る稚魚に釘付け。
う～ん、すごく悩みました。
イケスの前で石のように動かないかと思えば
お店を行ったり来たり…
大きさは体長は1.5センチ、私の小指の先っぽくらい。
うちのコたちもまだ小さいとはいえ、体格差は倍近くあります。
あと、金魚掬いメンバーなので病気も心配。
そもそも私には金魚掬いなんて可愛そうで出来ません。
｢とらみ｣をスムーズに掬える気もしません。
そして私には済ませたい用事があったわけで、
後ろ髪を引かれる思いで一旦はその場を離れました。
そして用事を済ませたあと、またもう一度お店に行きました。
私は、お店に他のお客さんがいない時を見計らって
勇気を振り絞りお店の人に声をかけたのです。
「あの～、あそこの金魚掬い､絶対掬わないとダメなんですか？
欲しいコがいるんですけれど、可愛そうだから掬いたくないんです…
普通に売ってくれませんか？」
一か八か、ダメなら諦めるしかない。
なんとお店の人は、ちょっと苦笑しながら
｢あ～、ははは。なら一回分の値段でいいですよ。大きいコはダメですけど｣
って言ってくれたのです!!
だから、連れてきちゃった。
連休初日でお客もまばらなペットコーナー。
まだ誰も金魚掬いをやった様子もなく呑気にしている金魚たち。
水もまだあんまり痛んでないし、病気も蔓延してなさそう。
でも慎重にトリートメントしなくちゃ。
こんな小さな赤ちゃん金魚をお世話するのははじめてです。
しかも、元、金魚掬いメンバー。
｢とらみ｣はキャリコ琉金に出目金の遺伝子がちょっと混じっているのでしょう。
出目金未満、琉金以上の中途半端な出目具合。
でも、孵化後、数ヶ月と見られるので
これから出目具合が成長するかもしれないですね。
今のバランスでも十分に可愛いですけれど。
四つ尾好きの私には、三つ尾なのがちょっぴり残念だったけれど、
このコは飛び抜けて可愛いいので全然気にならず、
逆に四つ尾になりかけたハート型の尻尾の先っちょが凄くキュート。
三つ尾も可愛いかも!?とまで思います。
なにより小さすぎるので、無事に元気に育ってくれたらいいんです。
そしてみんなと仲良くなれますように。
だいたい、ここのところ、あちこちのアクアショップから、
GW特別セールのお知らせが届いていて、それを見るたびに
｢絶対に行かない!!｣と心に決めていたのに。
このGW中はアクアショップに絶対に近付かないと誓いをたてていたのに。
だって、欲しくなったら大変でしょう!!
まさかこんな小さなペットコーナーの金魚掬いで
運命の出逢いがあるなんて、一体誰が想像出来たでしょうか!?
油断していた私が一番びっくりです。
とらみちゃん、かわいい～♪
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