アロマの想い出2012年09月10日

私の密やかな趣味

それはアロマです。

発端は自宅の野生化しているミントから。
どうにか有効活用できないものかとハーブの勉強をしているうちに
精油にも少し興味をもつようになりました。

とはいえ熟睡目的で加湿器に加えるだけの簡単なアロマスチームです。

そして忘れもしない2008年

父が生前さいごに過ごしたホスピスに
アロマテラピストの方々がボランティアで
アロママッサージにちょくちょく来てくださっていて
父はいつもそれを楽しみにしていました。
基本的には患者さんの為のマッサージです。

ある日、
父は朝から珍しく怪獣みたいな大きなイビキをかいて
すっかり寝ていましたが
テラピストの方がせっかくいらしたので
眠っている父の足をマッサージしてもらいました。

父への施術後、アロマテラピストの方が
「やってみませんか?」
と付き添いの私にまで声をかけてくださったのです。
母はその時ちょうどおらず、私一人。
私は肉体的な疲れのためにも、軽い気持ちでお願いしてみました。

ベットの脇の椅子に座って首から肩にかけてのマッサージ

たしかあれは、オレンジの香りがしていたので
ビターオレンジか、ネロリか、プチグレンか、スイートオレンジ…

あの時はまだ無知だったので、ご説明頂いたはずなのに
精油の名前もキャリアオイルの名前ももう覚えていません。

それは不思議な体験でした。

何も語らず、とても静かにマッサージしてくださいました。
その温かな手のひらと優しいアロマの香り

コった肩や首がラクになっていくと感じるよりも前に

私の目から、大粒の涙がボロボロと落ちてきたのです。
ボロボロ、ボロボロそれは止まらず
しまいには開けっぱなしの蛇口から水が駄々流れるように出てきてしまいました。

私は、ホスピスで泣いたことはありませんでした。
ましてや父の前では絶対にです。

私は、びっくりしてしまいました。
眠っているとはいえ、父のすぐ横で泣いてしまうなんて。
思いもよらない出来事で、テラピストの方に
「もう大丈夫です」
そう言って中断してもらってしまいました。

彼女はとても心配そうでした。
「泣きたいときはちゃんと泣いてくださいね」
彼女がそう言い、部屋をでていきました。

父はその日から昏睡に入り、
二度と目を覚ますことはありませんでした。

毎日母と二人で付き添い、
毎週末父を連れて自宅に帰っていました
当初1、2ヶ月と言われた入院生活は
気付けば、幸せいっぱいの半年にもなっていました。


今になって、セラピストの方のさりげない思いやりを思うと
ちゃんとお詫びとお礼が言いたいです。
あの強烈な体験から
気休め程度に思っていたアロマの
本当の力を知ったのです。

そして今、私の精油やキャリアオイルのお気に入りたち

芳香浴、スチーム、アロマバス、マッサージオイル、化粧水…

精油の効能、ファクター、ノートの他、その毒性など
ブレンド術は独学なので限界はあるけれど
理科の実験みたいで奥が深い

そして精油によってお値段も違います。
この大小2つのボトル、5mlと2ml入りのボトルなんですが
値段は小さいボトルの方が倍高い!
原料がそれぞれ違うんですから当たり前の事でしょうけれど
素人にはびっくりです。

あの体験がなかったら
ここまで私を惹き付けはしなかっただろうアロマ。

あの時は中断してしまったけれど
あの続きの果てを知りたくて

精油の奇跡が気になって仕方がないのです。

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