お菓子のお家2005年08月18日

ふと立ち止まって考える。

はじめは確かに「でっかい夢と目標」があって、
子供のお使いみたいな「私的ノルマ」があった。

少しずつ少しずつ、一歩一歩、
遠回りなんだか迷子なんだか、
通るべき道なのか、
よく分からないまま森の中を進んできた。

一年前、五年前、十年前からすりゃ、
ちょっとは前進しているとは思う。

でもいつしか、
達成するべきその「私的ノルマ」は消えてなくなり、
それすらくだらないものとなっていた。

それでも「でっかい夢と目標」は見失う事はなく、
今はただ本能だけが私を歩かせている気がする。

その善し悪しは別にして私は、つい
「目の前のちっぽけな夢と目標」に追われがち。

足下に点々と落ちているお菓子につられて
森に迷い込んだのだとしても、
そうと気付かず拾い続けて夢中で進めば、

ふと顔を上げた時、目の前には、
本当にお菓子のお家が建ってるのだろうか?

怖くてまだ顔を上げられない。
迷子になってるかもしれないのに止まれない。

ただただ黙々と
目の前のお菓子を拾い続けてるのだ、私は。

その先にきっと
「でっかい夢と目標」があるはずだから。

例えそのお菓子のお家の住人が悪い魔女だったとしても、
それはそれで
私はやっと戦えるのだから。

悪い魔女にまず会えなきゃ、
御伽話は始まらないし、
勝つ事も負ける事も出来ないし、
ハッピーエンドにもならないのだよ。

まあ、そりゃ良い魔女に会えるのに越したことはないが、
さんざん人の菓子、勝手にたらふく喰っといて
そんなムシのいい話はなかろうし。

「お菓子のお家やーい!」